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Lesson 3:「Look like」 - 見た目の話 [英語留学(ダブリン2000)]

2000年1月12日(水) 学校3日目
嵐のような朝。昼間は暑かった。夕方は快適だった。夕食が美味しかった。
いつもの道で、途中で右に曲がって学校に行ってみた。

嵐のようだったのは天気だけではない。ホストファミリーの子供たちもだ。例によって朝早くから大声を上げ、走り回る。そしてご両親の大声がそれを追う。子供にとっては、目が覚めた瞬間から一日という名の遊びが始まるのだ。そしてご両親にとっては戦いだろう。

それにしてもひどい天気だ。雨は小降りだが、風がハンパじゃない。その中を、特に防水でもなんでもない装備で学校へ歩く筆者。着いた頃にはけっこう疲れていた。アイルランドは雨が多いというのは前の旅行でもわかっていたが、冬でも同じだとは。日本では冬は乾燥注意報が出るくらいだが…これは早急に対策を練らないと。

最初のピーターのクラスでは、昨日に引き続いてLikeを使った文章を勉強した。

100709_1417_01.jpg
(その時の殴り書き…もとい走り書き。)

What's the person like?
What's the person look like?

上の場合、「その人はどんなふうなの」という、幅広い答えが可能な聞き方。
下の場合、「その人はどんな見かけなの」という、外見の話。
Lookが入るだけで意味ががらりと変わるのだ。

Likeが入ってても決して「何が好きなの」ではないのがポイントだ。それは昨日やったDo you likeとかDoes he likeとかである。ピーターも念を押して「What sort of books do you like?」(きみはどんな本が好きなの?)という例文を出してきて、文章のつくりと意味の違いを改めて説明していた。

さて今日の質問文の意味を勉強したら、次は答える練習。人間の外見を説明する練習だ。ピーターがあちこち当ててゆく。

「Lily, what does K look like?」(リリー、Kはどんな風に見える)
「He is tall」(彼は背が高いです)
「OK! But use "look like"」(よし! だが「風に見える」を使ってみろ)
「ah ... he ... look tall?」(えーと…彼は…背、高く見える、ですか?)
「He looks tall」
「Oh sorry」(あっ、すみません)
「Don't worry」(気にするな)

リリーの答えはやり取りの上では間違っていないが、ピーターとしては今勉強している文章の形を使わせたいのだろう。そして動詞のsを飛ばして注意されるリリー。なんか、うちの大学のネイティヴスピーカーの先生の授業でもこんな感じだったな。やっぱり中国人も日本人と同じ感じで英語を間違えるのだろうか? 韓国人の英語は日本人の英語にそっくりだが…

ところで、筆者は当時173cmくらい。アイルランドでは特に高くはないが、リリーにとってはそれくらいでも高いらしい。ちょっと嬉しいが、嬉しがっている場合ではない。自分の番に備えないと。

「Ok K, what does Lily look like?」
「She looks healthy」 (彼女は健康そうに見えます)

慌てて出した答えに、くくっとピーターが笑う。たぶん黒髪とか、眼鏡とか、そういう物理的なものを期待していたのだろうが、筆者の発想はかなり予想外だったに違いない。まあいいだろう、みたいな感じで次の説明。

「みんな、リリーによるとKが背が高いということだったが、俺はそれほど高くもないと思う。少なくとも俺よりは低い。しかし、背が低いというわけではない。こういう時、どう説明する?」

誰も何も言わない。一瞬の間の後、ピーターのマーカーがホワイトボードの上で踊った。

quite tall

「これだ!」

カタカナで書くとクワイト・トール。決してquiet(クワイエット=静かな)ではない。ピーターいわく、quiteは若干その言葉の意味を強くするものである。日本語で言うと「やや」みたいなものか。おっといけない、英語で理解しないと。

「では、short(背が低い)でもnot so so short(そこまで低くない)という場合、どう言う? K?」

何かあやしい気配だったが、ストレートに返す自分。

「Quite short?」
「No.(笑顔)」

ニヤリと笑うピーターの顔を見て、ひっかけられたと気付く筆者。

「Quite short means short」(クワイト・ショートはつまり低いんだ)

そしてホワイトボードに書き加えた。

not very tall
(そんなに高くない)

そしてこう付け加えた。

「みんな、tallやshortという単純な表現については初級クラス、もしくは本国で習った通りだ。しかし、中級というレベルでは、こうして表現のバリエーションを増やしていくのだ」

なるほど、すでに知っている語彙を組み合わせて意味に幅を持たせるのか。日本で英語を勉強していた時は、語彙を増やす事ばかり考えていたが、やっぱり現地は違うもんだ。と一人感動する筆者。

最後に練習問題をやった。

1. What's he like?
2. How is she?
3. What does she like doing?
4. What is the weather like there?
5. What does she look like?
...
8. What was your holiday like?
9. What would you like to do?


日本なら、まず上記の問題を日本語に訳するところから始まるだろうが、ここは多国籍の教室。そのまま英語で答えなくてはならない。その答えによって、質問の意味を理解しているか、また、正しい形で答えられるかがわかる。これも実践的で感動だ。ちなみに結果は…まあまあといったところ。

15分の休憩を経てケイトの会話クラス。クリスティーナが突然いなくなったので、メキシコ人のティーンエイジャー、ヘススと組んだのだが、けっこう仲良くなれた。そしてlook likeの件で「家族がお互いに似る」という趣旨で、文章をふたりで作ろうとしていたときだった。

100709_1417_02.jpg
筆者のノートに青ペンで書き入れるヘスス。しかし、

兄弟=BROTH
息子=SOON

何だそりゃ。

このヘスス、どうやら綴りが苦手なようである。もちろん正しくはbrotherとsonだが…ちなみに後日、ヘススはいわゆる小文字を書かないことも発覚した。これはこれで面白かった。みんな色々あるんだなあ。

ちなみに10年経ってヘススの英語はどうなったかというと…

JesusonFB.jpg

相変わらず間違っていた。

× bery gud
○ very good
(筆者註:スペイン語では日本語同様、vもbと同じ発音)

ひょっとしてわざと間違えてネタにしてるのかもしれないが。

(午後、買い物編に続く)
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